1. 献血の日の由来

1964年8月21日、日本政府は輸血用血液を献血によって確保する体制を正式に閣議決定しました。
この決定は、当時の日本で売血が広く行われており、その際に駐日アメリカ大使のライシャワー氏が肝炎に感染した事件が発端となりました。
この事件を機に、全国的に売血の危険性が認識され、メディアや学生を中心とした「黄色い血の追放」運動が盛んに行われました。
「黄色い血」とは、金銭を得るために頻繁に献血を行った人々の血液で、その質の低さや健康被害が問題視されました。
また、1963年にはわずか2%程度でしかなかった献血由来の血液が、昭和39年の閣議決定以降、10年の間に国内自給を達成しました。
現在に至るまで、全ての輸血用血液が献血によって賄われています。
これにより、輸血医療は安全性が飛躍的に向上し、多くの患者さんの命が救われる結果となりました。
安全な血液が安定的に供給されるためには、引き続き多くの人々の協力が不可欠です。
定期的な献血活動への参加を呼びかけることで、今後も安全な輸血医療が維持されることを期待しています。

2. 東海道・山陽新幹線の広告掲出

8月21日の「献血の日」に向けて、日本赤十字社は東海道・山陽新幹線の車内で「THINK!献血」のキャンペーンを展開しています。これは新幹線車内で初めてのポスター広告掲出となり、特に注目されています。

この広告掲出は8月1日から8月31日までの期間限定で行われ、普通車全車両に掲出されることとなりました。ポスターには「献血の日」の由来や、大切さを伝えるメッセージが含まれており、多くの乗客が目にすることが期待されています。この取り組みは、献血の普及と啓発を目的として行われており、新幹線利用者にとっては新たな発見や考えるきっかけとなるでしょう。

さらに、新幹線の広告掲出は他の地域やメディアでも紹介され、多くの注目を集めることが予想されます。日本赤十字社は、献血の重要性を広く伝えるために、こうした多角的なアプローチを取り続けており、今後も続いていくことでしょう。

3. 阪神甲子園球場でのうちわサンプリング

今年の8月16日、17日、19日、21日、そして23日の5日間に渡り、阪神甲子園球場の近くでオリジナルうちわのサンプリングが行われます。このイベントは、全国高等学校野球選手権大会の期間に合わせて実施され、多くの人々に献血の重要性を広めることを目指しています。うちわの配布場所は甲子園駅東口エリアです。

高校野球の全国選手権大会は、多くのファンが集まる大イベントです。その中でのうちわサンプリングは、まさに絶好の機会と言えるでしょう。8月の炎天下での観戦中、涼を取るためのうちわは非常に有難いアイテムです。そうしたうちわに献血のメッセージを添えることで、多くの人々が献血について考えるきっかけを提供します。

また、甲子園駅東口エリアというアクセスの良い場所での配布も、多くの人にとって手に取りやすいものとなります。このような活動を通じて、献血の意識を高めることはとても重要です。

今回のサンプリングは、朝7時30分から午後3時30分までの時間帯で行われ、8月21日と23日は午後1時30分までとなります。特に21日は「献血の日」としても知られており、より一層の関心を呼ぶことでしょう。今年の「献血の日」は、全国の人々が献血の重要性を再確認する良い機会であり、その意識が広まることを期待しています。

うちわの配布はあくまで一つの施策ですが、このような地道な活動が集まり、大きな効果を生むことが期待されます。イベントに参加される皆さんも、是非、この機会に献血について一度考えてみてください。そして、もし機会があるならば、献血センターに足を運んでいただければ幸いです。

4. THINK!献血キャンペーンの概要

THINK!献血キャンペーンは、令和6年6月3日から令和7年4月30日までの長期にわたり実施されています。このキャンペーンは、特に若年層に対して献血の重要性を“考える”きっかけを提供することを目的としています。

キャンペーンの第1期は、主に献血を“考える”きっかけを提供するための新たなアプローチに焦点を当てています。具体的には、テレビCMやWEB動画CMが放映される予定です。これらの広告は、幅広い層に向けて献血の重要性を訴求するものです。また、渋谷駅でのデジタルサイネージや、全国の主要駅での交通広告も同様に実施され、視覚的なインパクトを与えています。

さらに、特設WEBサイトが開設されており、こちらでは様々な情報提供が行われています。献血の意義やキャンペーンの詳細な内容がわかりやすくまとめられており、誰でも簡単に情報を収集することができます。これにより、多くの人々が献血について理解を深め、自ら行動を起こすきっかけとなることでしょう。

キャンペーンの後半期には、特に冬期の献血協力者が減少しがちな時期に注目した施策が展開される予定です。11月から12月にかけては、再びテレビCMが放映され、1月から2月には「はたちの献血」キャンペーンが実施される予定です。これにより、多様な年齢層に対して継続的な啓発活動が行われることが期待されています。献血の重要性は季節を問わず、常に求められるものであり、このような長期的かつ多角的なアプローチは非常に重要です。

このTHINK!献血キャンペーンによって、多くの人々が献血について再考し、一歩踏み出すきっかけとなることを期待しています。特に若い世代に向けた新たなメッセージが、多くの人に届くことを願っています。

5. まとめ

1964年から始まった「献血の日」は、毎年8月21日に行われる重要なイベントです。この日は、多くの取り組みが行われ、国民に献血の重要性を考えるきっかけを提供しています。例えば、新幹線や甲子園球場でのキャンペーンがその一環として行われており、これらの場所での活動は大いに注目されています。

さらに、「献血の日」は、過去の歴史的背景にも大きな意義があります。1964年に日本政府が『輸血用血液を献血により確保する体制』を確立することを閣議決定し、その後、売血から献血への移行が進められました。この取り組みにより、安全で健康的な輸血用血液が提供されるようになり、多くの患者が安心して治療を受けられるようになりました。

具体的な取組みとして、東海道・山陽新幹線の車内広告や阪神甲子園球場でのうちわサンプリングが挙げられます。特に、新幹線での車内広告は初の試みであり、多くの乗客に献血の意義を伝えることができるため、大きな期待が寄せられています。また、甲子園球場付近でのうちわサンプリングは、全国高等学校野球選手権大会の観客にも献血の重要性をアピールする良い機会となっています。

今後も、日本赤十字社は様々なメディアを活用したPR活動を展開し、多くの人々に献血への理解と協力を呼びかけ続ける予定です。特に、テレビCM、WEB動画CM、渋谷駅でのデジタルサイネージジャックなど、多岐にわたるメディアを駆使して、献血の大切さを訴えます。

以上のように、「献血の日」は、過去と現在の取り組みを通じて、多くの人々に献血の重要性を伝えています。献血は、一人ひとりの小さな行動が多くの命を救う力を持っています。私たちもこの日をきっかけに、献血について考え、積極的に行動することが求められます。